2014年の年末に前からちょっと気になっていたマンガ【ハクメイとミコチ】を買いました。

表紙がかわいいな~程度の認識で読み始めたのですが、これが本当に面白かったのです! 私は光の速さでファンになり、個人的な感想では2014年に読んだマンガの中で一番お気に入りの作品となりました。

キャラクターは皆可愛く、世界観は優しく温かいです。小物や背景まで一つ一つが丁寧に描かれており、ただひたすらにこのマンガの世界に遊びに行きたいという気持ちで読み進めていました。

この記事では最近はまってるマンガ【ハクメイとミコチ】について、感想や紹介を書いていこうと思います。

ハクメイとミコチとは

ハクメイとミコチ】とは、漫画誌ハルタで連載中の樫木祐人(かしき たくと)によるマンガです。

2011年にFellows!に読み切り作品が掲載され、その後同誌で連載が始まります。Fellows!は現在ハルタへと誌名変更されていますが、2015年2月現在も同誌で連載が続いております。単行本は2013年に第1巻、2014年に第2巻、そして2015年1月に第3巻とほぼ一年に一冊のペースで刊行されています。

物語の主人公はタイトルにもある通り、【ハクメイ】と【ミコチ】という二人の小人です。二人の住んでいる家は森の中の大きな木の根元にあって、周りには小人以外にも動物や昆虫たちも暮らしています。

この世界では小人も動物も昆虫たちも互いに意思の疎通が可能で、皆それぞれが仕事をしながら生活をしています。例えばハクメイは修理屋を営み、ミコチは保存食を作ってお店に卸しています。他にもバッタが郵便屋をしていたり、カブトムシが荷物運びの仕事をしていたりと、ファンタジー色が濃い世界観です。

絵本にすらなりそうな世界観の中、ハクメイとミコチは色々なところへ遊びに行き、色々な人と出会い、色々な体験をして日々の暮らしを楽しんでいます。その様子が愉快で楽しく、私も一緒に遊びに行きたいと思うようなものばかりなのです。

ちなみに表紙絵右側の栗毛の子がハクメイ、左側の黒髪の子がミコチです。

ハクメイとミコチのココが凄い!

ハクメイとミコチのどこが凄いかと言うと、とにかく一コマ一コマの描き込みが丁寧ですごく細かいところにあります。

参考までに第1話の扉絵をご紹介です。

第1話きのうの茜の扉絵。ハクメイとミコチの暮らす部屋の中が丁寧に描写されている。
第1話きのうの茜の扉絵。
ハクメイとミコチ第1巻p8より

ミコチが料理をしていて、ハクメイがその料理を待っているシーンです。

私はこの1ページだけで強く作品世界に惹かれました。机の上のパンやバター(もしくはチーズ?)、棚に置いてある本やインク、ここでは二人が暮らす生活空間が非常に丁寧に描かれています。こういった小物や背景に見える木々、そして足下を流れる川の水や下草など、とにかく周囲の描写が極めて丁寧に描かれているのがこのマンガの大きな特徴の一つです。

世界観的には小人が登場したり昆虫がしゃべったりイタチが大工をやっていたりと、極めてファンタジー要素が高い作品です。にも関わらず、その世界は極めて現実的に描かれています。

この世界観のバランスが本当に素晴らしいと私は思います。ファンタジーな世界観でありながらも丁寧にその世界を描写しているので、現実感がすごく伝わってくるのです。こんな世界があって欲しいと思えますし、むしろこんな世界で暮らしてみたいとも感じてしまうのでした。

ちなみに、上で紹介した第1話の冒頭部分は下記のサイトで試し読みをすることが出来ます。興味のある方は是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。

ハクメイとミコチ – 電子書籍・コミックはeBookJapan

ハクメイとミコチ – epub viewer for twitter

ハクメイとミコチの第1巻を読んだ感想

いやー、面白かった!

登場するキャラクターは皆かわいいし、世界観も素晴らしい、個人的には今まで読んできたマンガの中でもトップクラスに気に入ったマンガです。家宝にして代々読み継がせます。むしろ絵本とかも出版して欲しいくらいです。

中でも第1巻の第6話【舟歌の市場】が最高に素晴らしく、超お気に入りのエピソードです。

ミコチに連れられてやってきた港町アラビの積み木市場。漁業や綿花栽培を中心に町は発展し、積み木のごとく上へ上へと積み重なっていった商店の数々は圧巻の光景です。町には様々な商店が建ち並び、大通りはいつも人で溢れかえっていました。

第6話舟歌の市場の扉絵。上へ上へと積み木のように建物が重なり壁のようになっている。その町をハクメイとミコチが歩いている。
第6話舟歌の市場の扉絵。上へ上へ積み重なり大きくなった市場は積み木市場と呼ばれている。
ハクメイとミコチ第1巻p125より

買い出し目的でやってきたハクメイとミコチはその途中で財布を落としてしまいます。二人は財布を探しながら町を散策し始め、次第に賑やかな町の探検自体を楽しんでいく、といった内容のエピソードです。

とにもかくにも賑やかな市場が楽しげで、まるで二人と一緒に町を探検しているかのような気分になってきます。人混みでごった返す大通りを歩いてみたり、物静かな路地裏を進んでみたり、市場には見たこともない商品が並んでいて目移りしてしまいます。そして一日の終わりには一抹の寂しさも感じながら、夜の宴会が花開いていくのです。こんな光景が楽しくないわけがない。

ほんの一コマのシーンでも市場に暮らす人達の表情が垣間見え、なんだか頬が緩んできます。そして市場と言えばやっぱり食べ物なわけで、出てくる食べ物がどれもこれもすごくおいしそうに描かれ食欲をそそります。

作中に登場する料理が一緒に食べたくなるほどに美味しそうというのは、創作にとって結構重要なものだと思います。ただそれだけで作品が身近なものに感じ、魅力的に見えてきてしまいます。ジブリなんて良い例ではないでしょうか。

このマンガに登場する料理はどれもすごく魅力的です。そしてハクメイとミコチの二人はとても大食らいなのでその食べっぷりもたまらなくかわいいのです。なんだかこちらまで一緒に幸せな気分になってきますが、とても、とてもお腹が空いてきます。

かわいいキャラクター、そして丁寧な描き込みの世界観は本当に素晴らしいの一言です。森の風景も、町の賑やかさも、市場に漂う匂いさえ、その光景がありありと目の前に広がっていくようでした。こんな素敵な世界があればいいのにと願い、そしてこんな素敵な世界へ遊びに行きたいと強く感じずにはいられません。

このマンガは本当に面白い。